あらすじ
『未解決事件は終わらせないといけないから』は、12年前の未解決事件「犀華ちゃん行方不明事件」を再捜査し、真実を解き明かすアドベンチャーゲームです。
かつて捜査に関わった元警部・清崎蒼が、若い女性警官と共に記憶をたどり、隠された嘘と真実に迫ります。
プレイしながら感じたこと
このゲームは、断片的な情報を整理し、事件の真相を明らかにすることが主な目的です。
登場人物の証言や情報がモノクロの2Dドット絵で表現され、シンプルなデザインでありながら非常に奥深い推理体験を提供してくれます。
これといったチュートリアルはなく、情報が一気に開放されますので、初めは少し混乱して
「どんな風にゲームを進めていくべきなんだ?」って感じで戸惑うこともあります。
ただ操作できる項目は限られていますので、気になったところにカーソルを持っていき、それをAボタンを押して調べてみるっという作業をしていく内に徐々に操作に慣れていきます。
プレイしていて印象的だった点
特に印象的だったのは、画面構成の斬新さです。
登場人物が横に並び、それぞれの発言や証言が画面に常に表示されるので、プレイヤーは全ての情報を一度に確認でき、推理を進める際に情報整理がしやすくなっています。
さらに、#マークの付いたキーワードにカーソルを持っていきAボタンを押すと、新たな情報が画面に表示され、推理がより深まります。
このシステムは、推理や考察を楽しむプレイヤーにとって非常に斬新ですしユニークです。
そして画面の裏で流れるBGMも心地よく、文章を読み、推測し、パズルを解いていく上で決して邪魔にならないところもよくできていると感じました。
また、物語は元警察官が未解決事件を後悔し、罪悪感に苛まれながらも事件解決を目指すというコンパクトにまとまったストーリーでなかなかに斬新ですし、「謎解きの楽しさ」と「サスペンス性」が絶妙にバランスがとられています。
時系列や証言を正しく整理し、正解に辿り着くと「ピコーン」という快感の音が鳴り日付が記録される仕組みも、推理を成功させた達成感を味わえる工夫が施されています。
推理好き必見の魅力
このゲームの真髄は、「推理と推測の楽しさ」にあります。
キャラクター同士の関係性や、証言の整合性を一つ一つ確認しながら、バラバラだった情報が次第に繋がっていく過程はとても爽快です。
物語の中で鍵となる証言やヒントが次々に明らかになり、その度に新しい真実が浮かび上がる仕組みは、プレイヤーを引き込む要素です。
鍵のしまったコメントにもハッシュタグが付けられていて、それと共通した別の人物の話すハッシュタグのついたコメントを調べるとさらに新たな会話が現れます。
その会話から新たなヒントや会話が生まれ、そのコメントの時系列を並び替えることで、さらに意外な証言や事実が生まれます
プレイするにつれて、どんどんハマっていく感じが自分でもわかって不思議な感覚になります
特に、ストーリーを進めるごとに、序盤から核心的な情報が提供され、プレイヤー自身が「この人の発言は何かおかしい」と気づく瞬間は興奮を覚えます。
不明な人物の生い立ちや関係性が解明されていくことで、既存の証言の意味や意図が次第に明らかになり、事件全体の構造が見えてくるのです。
魅力的な点
ゲームをプレイしている最中は、そのコメントが誰によるものなのか、そして時系列もめちゃくちゃなので、少しずつ整理していく必要があるのですが、
その過程で
「これってどういうこと?」
「このコメントがこの人だと仮定すると、なんでそんな呼び方になるんだ?」
「っということはこれはまた別の人物?」
「あれ?事件発覚の日と、こ記録の違いはおかしくないか?ってことはどういうこと?」
「さっき、あの人が同じようなこと言ってたけど、少し食い違いがあるぞ!」
「え!そうなると、この人とあの人はどんな関係?」
「っていうかこの日に、こんなこと言っているのは変じゃない?」
など色々な思いが頭によぎりながら、一つずつ整理しながら、進めていき、バラバラになっていた点が一つずつ繋がっていく感じが最高に快感です。
このように不明な人物 及び 不明な立場の人物がいかなる生い立ちなのか明らかにして行く事によって、既に入手した証言がどういう意図や目的でそのように証言したのかが次々と判明していきます
その繰り返しの末に結果、事件の全貌が明らかになります。
まさにミステリーの真骨頂をゲームで味わえるのがとても素晴らしいし魅力的な点です。
簡単な操作と短時間で楽しめる
このゲームはシンプルな操作で、2〜3時間程度のプレイでクリア可能です。
ストーリーに集中しながら、記憶をつなげ、真実を導き出す推理の面白さを存分に楽しむことができます。
短い時間でプレイできるため、気軽にサスペンスと推理の世界に没入できるのが魅力です。
忙しい人でも気軽に遊ぶことができます。
クリア後のネタバレなしの感想
正直なところ、始める前は
「この不可解な事件をしっかりと解決するぞ!」っとミステリー好きの私が、気合いを入れて取り組み始めましたが・・・
物語を進めていくうちに、「この事件はもうこのまま未解決のままにしておいても良くない?」と思い始め・・・
最後の結末は・・・「うん、解決して良かった!・・・きっと。」って思えるすごい作品だと感じました。
このゲームは徐々にパズルを自分の脳を働かせて解いていき、快感を味わいながら、真実を突き止めていき、驚きを体感していくゲームなので、他の人のゲームプレイを見てしまっては台無しになりかねません。
これからプレイされる方々には、そう言ったものは見ずに、まずは自分の目で見て、この素晴らしい作品を体験してほしいと強く感じました。
まとめ
『未解決事件は終わらせないといけないから』は、ミステリー好きや推理小説ファンにとって必見のアドベンチャーゲームです。
コンパクトな物語と斬新な画面構成、推理の快感が融合した作品で、短時間で楽しめる一方、深い考察と満足感を得られるでしょう。サスペンスと謎解きの世界に興味がある方には、ぜひプレイしていただきたい一作です。
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