肥満治療において、新たな選択肢として注目されているウゴービ。強力な食欲抑制効果を持つこの薬剤は、多くの患者にとって希望の光となっています。肥満に悩む方々が安心して使用できるようサポートします。
なるべく分かりやすく難しい専門用語は使わないように、薬剤師の視点から詳しくお伝えします。
これから肥満治療を始めようと考えている方は、ぜひご一読ください。
1. 肥満薬のウゴービとは？その効果と特徴って何？
肥満薬ウゴービの概要
開発の背景
ウゴービ（Wegovy）は、肥満治療薬として開発された医薬品で、セマグルチドという有効成分を含んでいます。もともとは2型糖尿病の治療薬として使用されていたセマグルチドですが、その強力な食欲抑制効果が注目され、肥満治療薬としても開発が進められました。
いつ市場への登場したの？
ウゴービは、2021年に米国食品医薬品局（FDA）により肥満治療薬として承認されました。その後、世界各国で次々と承認され、市場に登場しています。ウゴービの登場により、肥満治療の新たな選択肢が広がりました。
現在のウゴービの評判どうなの？
今現在アメリカでは成人の6%はウゴービなどの抗肥満薬GLP-1を使っていて2035年までに9%まで上がる見通しです。
今現在、肥満症の人は世界で１０億人以上いるとされており、それは欧米基準の数値でBMI30-35以上と甘めの推定ではあるので潜在的にはもっといます。
2050年には40億人に達すると言われています。
肥満症は生活習慣病など多くの病気を引き起こす原因の一つにも挙げられており、世界的な医学上の課題の一つとなっていますので、この薬は大変注目されています。
それゆえ、世界的に品薄状態が続いています。
ウゴービってどうやって効くものなの？
主成分セマグルチドの特性
ウゴービっていうのは商品名です。
ウゴービの中身の主成分であるセマグルチドは、GLP-1（グルカゴン様ペプチド-1）受容体作動薬に分類されます。
このセマグルチドが身体の中で働いて、効果を出すんです。
これは、体内でインスリン分泌を促進し、食欲を抑制する働きを持つホルモンの一種です。
この主成分のセマグルチドを主成分にしている薬は世の中では現在３つ存在していて、どれも同じ効果です。
だって同じものだからね。
このウゴービ以外にも２つあります
①リベルサス：唯一の内服薬。でも適応は糖尿病の方！つまり糖尿病の治療以外では使うことは許されていないので処方はしてもらえない。
②オゼンピック：週一回の注射剤。つまりウゴービと全く同じです。でも適応が糖尿病なので肥満の治療には使えず、処方してもらえません。
オゼンピックとウゴービは同じなのに何であるの？
確かに同じ薬同じ使い方で、商品名が違うだけなんだけど、使う対象の疾患が国で認められているのが異なるってだけ
だから、オゼンピックは同じだけど、糖尿病で使うから使う時の量が違う
オゼンピックは維持量として0.5mg でMax 1.0mgだけど
ウゴービは維持量2.4mgで多い！
大体５倍で使います。
体内ではどのように作用するの？（作用機序）
セマグルチド（ウゴービの主成分）は、食事後の血糖値を低下させるだけでなく、脳内の満腹中枢に作用し、食欲を抑制します。
それに胃の動きをコントロールして、消化速度を緩やかにさせて腸内への移行を遅らせる。
つまり通常よりも少ない量で満腹感を感じますし、食後の急激な血糖値の上昇を防いで中性脂肪（余分な脂肪）になりにくくするってこと
そして、脂肪分解や代謝を促す効果もある！つまり脂肪を分解してエネルルギーに変えてくれることが多くなる！
また「褐色脂肪」という脂肪の中でも「カロリーをエネルギーに変えて燃焼しやすくする脂肪」へと普通の脂肪を誘導してくれる作用もあります
これにより、摂取カロリーの減少を促し、体重減少を助けます。
このウゴービっていうのはGLP-1作動薬に分類されるんだけど、このGLP-1っていうのは元から体の中にあるものです。
この薬はそれを補ってあげるイメージ。
空腹時には働かなくて、血糖値が高くなってきた時のみ働くようにできているので、低血糖になりづらい。
安全性はある程度確保されています。
よくできてますよね
2. ウゴービの使用方法と適応症
使用方法
投与量と頻度**
ウゴービは、週に一度の投与が推奨されています。通常は皮下注射で、初回の投与量は0.25mgから始め、徐々に増量していきます。
服用時の注意点
ウゴービの服用時には、過剰摂取や誤った投与量に注意する必要があります。また、服用中は定期的な医師の診察を受け、体重や健康状態のチェックを行うことが重要です。
適応症と禁忌
適応症の範囲
ウゴービは、BMI30以上の肥満患者、またはBMI27以上で肥満関連疾患を有する患者に適応されます。(2024.5現在)
禁忌となる場合
一方で、ウゴービは甲状腺疾患や重度の消化器疾患を持つ患者には禁忌とされています。また、妊娠中や授乳中の使用も避けるべきです。
3. ウゴービの効果と副作用
効果の実証データ(実際やってみた人の実際の効果データ)
実際やってみた人の効果の結果
ウゴービの臨床試験では、プラセボ群と比較して平均体重減少率が顕著に高いことが示されています。
特に、1年間の治療で体重の15%減少が報告されています。
また、臨床試験とは別ですが
18000人を対象とした大規模調査で服用を続ければ体重が平均10%減った状態を4年は持続できることがわかリマした。
今までは長期服用の有用性はあまり分かってはいなかったが、この結果により各国で保険適応の実現に向けて前進したとノボノルファーマーが発表を最近していました。
ちなみに日本は保険適応2023年11月22日にスタートしています。
それとこの薬の使用者のアルコールや喫煙量が減っているという結果も現れているようです。
実際に使った患者さんの声
実際にウゴービと同じ成分のオゼンピックを使用した沢山の患者さんから、聞けた意見で多かったのは「食欲が自然に抑えられ、無理なく体重を減らせた」という声が多いです。
食べる前はどんなに空腹であっても、食べているうちに、いつもより早めに満腹感がきて、結果食べれない感覚になるという話でした。
だから自然と食べる量が減って体重も知らぬ間に落ちている感覚だそうです。
皆さん、この点でかなり共通していますし、血糖値も下がり体重も下がっているのはデータでも実際見ていますので、これはすごいなと感じました。
低血糖も起こしにくいものですし、副作用はあまり聞きません。
薬ではあるのでリスクがゼロではないですけど、安全性は比較的高いのかなと思っています。
主な副作用とその対策
よくある副作用
ウゴービの主な副作用には、吐き気、下痢、便秘、頭痛などが報告されています。これらの副作用は、投与開始初期に多く見られるようです。
副作用の対策方法
副作用を軽減するためには、投与量の調整や食事内容の工夫が有効です。また、副作用が持続する場合は、医師に相談することが推奨されます。
4. ウゴービの他の肥満薬との比較
他の肥満薬の紹介
人気の肥満薬**
現在市場で日本でありませんが人気のある肥満薬には、リラグルチド（Saxenda）やフェンテルミンなどがありようですが日本ではその肥満に対しては使われません。
肥満を併発している人に使われているなっという印象です。
各肥満薬の特徴**
各肥満薬にはそれぞれ異なる特徴があり、リラグルチドは毎日の投与が必要である一方、ウゴービは週に一度の投与で済む点が特徴です。
効果と安全性の比較
効果の比較
ウゴービと他の肥満薬の効果を比較すると、ウゴービは長期的な体重減少効果が高いとされています。
安全性の比較
安全性に関しては、全ての肥満薬において副作用のリスクが存在しますが、ウゴービは投与頻度が少ないため、日常生活への影響が少ない点が利点です。
5. ウゴービの価格と入手方法
価格の目安
一般的な価格帯
ウゴービの価格は、保険適用の有無や地域によって異なりますが、一般的には月額数万円程度です。
アメリカでは大体200ドル/monthっと聞きました。
保険適用の有無
日本では保険適応されましたので、医師の診断で処方してもらえれば適用になります。
ただ全ての病院で出してくれるとは限らないです。
処方出すための施設基準をクリアしていないと出せないので、事前に調べてから受診しましょう。
日本やアメリカ以外の多くの国では、ウゴービは保険適用外の薬剤とされているため、自己負担となる場合が多いです。
購入方法と注意点
購入可能な場所
ウゴービは、医師の処方箋が必要な薬剤であり、病院やクリニックで処方を受けることができます。
ただどこでも出してくれるという話ではないです。
処方出すには、いくつかの施設の基準があるので事前に調べてから受診した方が良いです。
購入時の注意点
購入時には、信頼できる医療機関からの処方を受けることが重要です。
また、インターネットでの不正な販売に注意が必要です。
6. まとめ
ウゴービは、肥満治療において新たな選択肢を提供する薬剤です。
その効果は臨床試験で実証されており、多くの患者にとって有効な治療法となり得ます。
一方で、使用方法や副作用に関する注意点も理解し、医師と相談しながら適切に使用することが重要です。
他の肥満薬と比較しても、ウゴービの効果と安全性は優れているため、肥満治療の一環として検討する価値があります。
よくある質問
**Q1: ウゴービの効果はどのくらい持続しますか？**
A1: ウゴービの効果は、継続的な使用で持続します。臨床試験では、1年間の使用で平均して体重の15%の減少が見られました。
18000人を対象とした大規模試験では4年間平均して10%体重減少が続いたという報告があります。
**Q2: ウゴービの副作用が心配です。どう対処すれば良いですか？**
A2: 副作用は初期に多く見られますが、時間と共に軽減されることが多いです。
吐き気や頭痛が続く場合は、医師に相談し、投与量の調整などを行うことが推奨されます。
低血糖のリスクは少ないですが、なった場合はブドウ糖で対処ですが、まずは至急ご相談を。
**Q3: ウゴービはどこで購入できますか？**
A3: ウゴービは医師の処方箋が必要です。信頼できる病院やクリニックで診察を受け、適切な処方を受けることが重要です。
Q4: ウゴービって簡単に処方してもらえるもの？
A4：処方できる施設は限られています。
ダイエット目的で使用してはならないとはっきり書いてあります。
なので自費ならいいよってことにはならない。
まぁ出してくれる病院もあるみたいですが。
それと処方できる施設に条件があります。条件を満たしたDrがいることと常勤の管理栄士がいることのようです。
つまり、どこの病院でもすぐに出してくれるとは限らないです
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